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BS・CSのアンテナと自分で設置するときの注意点

すでに地デジのテレビは見ているけどBSのアンテナが無い。けれど見たい番組が増えてきて、そろそろBSの導入を考えている、なんて方はいらっしゃいますか?

本来、地デジアンテナとまとめて設置する事が多いBSアンテナですが、ここでは後からBSアンテナを設置・取付する方法をご紹介します。

条件が揃えば業者さんに頼まずとも意外と簡単に出来るBSアンテナの設置。必要な知識、チェックポイント、BSアンテナの価格は?等々、BSアンテナ設置のアレコレをまとめてみました。

BS/CSアンテナを自分で設置する場合の流れ

まずはテレビ・レコーダー・チューナーの確認

BSの設置をご検討されているならば、まずはテレビの背面にある差し込み端子を確認して下さい。

上図のようなBS・110度CS入力のための差し込み口が無ければBS放送を見る事が出来ませんので、まずはこの差し込み口があるかどうかを確認してみてましょう。

録画用の外付けHDレコーダーを利用されている方も同様に、この差し込み口があるか必ず確認して下さい。

 

設置場所の確認

  1. 方角の確認
  2. 遮蔽物の有無の確認
  3. ベランダの形状の確認

次は設置場所の確認です。自分でBSアンテナをベランダに設置するには、上記を事前に確認しておきましょう。

方角の確認

BSアンテナの設置場所はベランダのケースが多く、アパート・マンション等の集合住宅でもベランダが南西を向いているようでしたら比較的簡単に取り付けが可能です。

BSアンテナを向ける方向は南西ですが、この方角確認で最も簡単なのは周囲のお家でBSアンテナが向いている方向を確認する事。また「BSコンパス」というアプリを使う事でも簡単に確認する事ができます。

BSアンテナアプリ

私も実際に入れてみましたが、難しい事は何もなく各地域に対応した角度をスマホ本体を傾けたりすることで確認する事が出来ます。

こちらのスマホアプリは事前の確認だけでなく、自力で設置をする際にも役に立ちますので、是非一度チェックしてみて下さい。

遮蔽物の有無の確認

方角をある程度確認出来たら、次は遮蔽物の有無です。

設置したいベランダ等から南西方向を向いた際、目の前に他の一軒家がある、高いマンションがある、樹木が生えている(冬場は枯れていても夏場に葉っぱが生い茂るなんて場合は注意)等、電波受信の障害物があるとBSアンテナの受信が出来ません。

私の経験上では、アパート2階のベランダ、目の前に別の二階建てのアパート、という環境下でしたが、目の前の建物までは10m程度離れていたので設置出来た事があります。

前述のBSコンパスアプリを使い、仰角を確かめて障害物になりそうかどうか、しっかり確認してみて下さいね。

ベランダの形状の確認

方角・障害物等に問題が無ければ、次はベランダ形状の確認です。

コンクリート状か、格子状か、手すりは曲がっていないか等、形状によって設置の為の工具が変わってきます。アンテナを実際に購入する際に、BSアンテナキットの取付工具がマッチしているか確認しやすくなりますので、ベランダ形状はスマホで写真を撮っておく事をオススメします。

ちなみに、格子状になっていないコンクリートタイプのベランダや、半円形など湾曲している手すりのベランダの場合、多くの市販のBSアンテナキットでは取付が出来ません。

市販のBSアンテナキットは、上図のように真っ直ぐな格子状の隙間にネジを通して挟み込む形になっています。

隙間の無いコンクリートタイプのベランダでは

このような挟み込む形状の工具が必要で、これがセットになっている安価なBSアンテナキットは私が知る限りありません。

湾曲している手すりにはそもそも取付出来ない可能性が高く、こういったケースでは様々なパーツを自前で用意し、DIYできる自信のある方以外は自力での設置はオススメできません。その場合は、アンテナ工事の業者さんへ取付を依頼するのがベターです。

BSアンテナはベランダ以外にも屋根や壁面にも設置が可能で、ベランダには設置できなくとも視聴出来ないわけではありません。そういった際には、アンテナ工事専門の業者さんへ一度ご相談してみて下さいね。

 

BSアンテナキットの購入

さて、テレビ本体・設置場所ともに問題が無さそうであればいよいよBSアンテナ選びです。

と言っても、アンテナそのものは家庭用のものであれば価格・大きさどちらもそれほど差はありませんが、今回は自分で設置するという事で、そんな時の味方が取付工具等がセットになっているBSアンテナキットです。

格子状のベランダに対応した挟みこんで固定する工具等がセットになった形で販売されていて、価格は5,000円前後。

ただし、設置場所からBSを視聴する目的の部屋までケーブルが届かなかったり、ネジ止め用のドライバー等の家庭用工具が別途必要なんてケースもありますので、その辺りは購入前に商品内容とご自身の視聴環境を一度確認しましょう。

配線のとりまわし

また、設置の際にケーブルの取り回しをどうするか、という問題があります。

一般的なBSアンテナ工事の場合、ケーブルはエアコン用のダクト等に一旦穴を空けた上でケーブルを通し、そこをパテ等で埋める、といった作業を行います。

パテでの穴埋めは、通常ご家庭にあるような物では出来ませんので、そこから配線を取り回す事を想定されている場合には、DIYレベルがぐっと上がり、別途工具等を購入する必要があります。

私が10年ほど前にスカパー用のアンテナを設置しようとした際は、ここで躓いて結局業者さんにお願いしたのですが、今はとっても便利なアイテムがあります。

それが、フラットケーブルです。

これは、エアコンダクト等を通さずとも、窓のサッシに挟むような形で室内へケーブルを通す事が出来る優れもの。かなり薄いので、窓が締まり切らないなんて事もありません。

価格も1,000~2,000円前後とお手頃なので、手軽に設置したいという方には是非とも活用して頂きたいアイテムです。

一人で作業するならレベルインジケーターがついたBSアンテナがおすすめ

また、BSアンテナの設置時に関わる話で、アンテナ本体には2種類あるという事も覚えておいて下さい。BSアンテナは設置した際、電波がしっかり取れているか角度の微調整をしながら確認するのですが、確認場所はテレビのモニター上となるので、設置場所からテレビまで離れている場合には、一人で確認するのが難しい場合があります。

そんな悩みを解決してくれるのがレベルインジケーター付きのBSアンテナキットです。

この商品の場合は、ケーブルをテレビに繋いで通電させるとアンテナ本体の手元で見れるLEDランプが点灯します。角度を調整していき、受信できるポイントにくるとLEDが消灯する仕組みになっていて、テレビのモニター上を見なくとも受信できているかどうかが分かるようになっています。

こういったレベルインジケーター付きのキットは各社から発売されていますので、BSアンテナ設置の際に、一人でやるという方はこちらも検討してみて下さい。

価格は10,000円前後です。

複数台のテレビで視聴を考えているならDIYの難易度があがる

尚、BSアンテナの購入にあたり注意点が1つあります。それは、BSアンテナキットは基本的に1つのテレビで視聴する事が前提のキットという点。

複数のテレビでBSを見たいとなると、アンテナ本体は一つでOKなのですが、BSアンテナで受信した電波を各部屋へと分ける分配器、複数へ送信する事による電波の低下を補うブースター、それぞれのケーブルといった各機器が別途必要となります。

こうなってくると、地デジ用の分配器やブースターとの併用可否や、それによるケーブル配線の取り回しがかなり複雑になってくる為、DIYでの設置はあまりオススメできません。

その場合、やはりアンテナ工事の業者さんへ相談されるのが一番かと思います。

 

BSアンテナの設置

BSアンテナのキットを購入したらいよいよ設置です。設置の順序としては

  1. ベランダにBSアンテナを仮止め
  2. テレビにケーブルをつなぐ
  3. (必要に応じて)テレビ上で通電する為の設定
  4. BSアンテナの角度調整

といった手順となります。

それぞれの設置方法・設定方法については、キットに付属の説明書を参考にして頂きたいと思いますが、最初の仮止めの時に「BSコンパス」等のアプリを使い、固定器具は垂直になるよう心掛け、角度調整をある程度しておくとスムーズにいきます。

また、最後の角度の微調整の時に気を付けたいのは「角度をズラす時はゆっくりと」。

電波を受信してテレビモニターやレベルインジケーターに信号が送られるまで通常2~3秒かかると言われていて、あれこれ動かしてしまうと正しい方向に向いていても電波を拾えているかの確認が出来ません。

目安は「1cm動かしたら5秒待つ」。

根気強く丁寧な作業を心掛けて下さいね。

 

オマケ

BSアンテナを無事設置できたら、まず驚くのがチャンネル数の多さ。BS放送は、スカパーの一部のチャンネルやWOWOW(いわゆる110度CS)と衛星が同じな為、BSアンテナの設置イコール110度CSも受信する事になり、様々な番組が視聴可能になります。

ただ、こちらは有料チャンネル。視聴の為には別途契約が必要になりますので、視聴をご希望の場合はテレビモニター上の説明やスカパーHP等で詳細をご確認下さい。

また、BSアンテナを設置するとNHKの受信料が変わります。見る見ないに関わらず、BSアンテナを設置した時点で契約義務が発生します。

地デジのみの視聴の場合年間約14,000円のところ、衛星放送契約という項目が追加され、地デジと合わせ年間で約25,000円に受信料が上がりますので、BSアンテナを設置した後は速やかに契約を行って下さいね。

BS・CSのアンテナと自分で設置する際によくある質問

BS・CSテレビアンテナを自分で設置する際にわからないことや、悩みなどを解決していきたいと思います。

CSアンテナを室内に設置するにはどうしたらいいですか?

CSアンテナを設置を室内に設置するには以下の4つの条件があるため、DIYで行うには少し難しくなります。

  1. CSアンテナの固定に必要な専用のスタンドを準備する
  2. 周囲に建物や樹などの障害物がないかを確認する
  3. 2重窓になっていない&ペアガラスでない必要がある
  4. 南西の方角に窓があることを確認する

といった条件満たさないと室内での設置は厳しいため、まずは下3つの条件に当てはまっているか確認することをおすすめします。

BSアンテナは室内でも大丈夫ですか?

室内でも設置可能ですがBSアンテナもCSアンテナと同じように、設置の際には「周辺の障害物の有無・窓の厚さの確認・南西方向への窓の確認」が必要なためまずはこちらの状況チェックから行うようにしましょう。

BSとCSのアンテナは同じですか?

BSとCSのアンテナ別々で設置することも可能ですが、現在ほとんどのアンテナはBSとCSがセットになったBS/CSアンテナが主流となっています。

ただしBSとCSとでは、見れる番組が全く違うため「絶対に見ないし、契約する予定がない」といった場合以外は、セットのBS/CSアンテナを設置することが多いです。

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